VS CodeのデバッガーがiOS Simulatorに接続できない時の対処

VS CodeのデバッガーがiOS Simulatorに接続できない時の対処

結論:デバッグコンソール(VS Codeウィンドウ)の再起動で解決しました。
Clock Icon2022.10.04

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こんにちは、CX事業本部 IoT事業部の若槻です。

今回は、VS CodeのデバッガーがiOS Simulatorに接続できなくなったので対処した際の内容を共有します。

デバッガーでlaunch.jsonを使うとデバッグが便利

さて、VS CodeではLaunch configurationsというデバッグ機能があり、プロジェクト内にlaunch.jsonファイルを作成してconfigurationを記述することにより効率的にデバッグが行えるようになります。

VS Codeでのデバッガーの利用はサイドバーの[Run and Debug]から行えます。launch.jsonが未作成の場合は[create a launch.json file.]をクリックします。

するとFlutter(Dart)用のlaunch.json.vscode配下に作成されます。既定で3つのConfigurationが追加されています。

launch.jsonを作成すると、[Run and Debug]から好きなConfigurationを選択してアプリを起動できるようになります。

デバッガーからiOS Simulatorに接続できない

デバッガーで起動するアプリのデバイスは現在選択中のもの(アクティビティバー右側に表示されている)が使われます。何も選択されていない場合はNo Deviceとなります。

No Device(またはデバイス名)をクリックするとデバイスを選択できます。ここでChromeを選択します。

デバッガーの実行ボタンをクリックします。

するとデバッガーでアプリが起動されます。

Chrome(Web)でアプリが起動されました。Webは問題ないようです。

では次にiOS Simulatorを選択してみます。現在はオフラインのようなのでまずEmulatorを開始する必要があるようです。

simulatorの起動が開始されます。

しかし、iOS Simulatorに接続ができず、起動が失敗してしまいました。

切り分け

flutter doctorコマンドを実行しても、FlutterやXCode周りに問題は無さそうです。

$ flutter doctor
Doctor summary (to see all details, run flutter doctor -v):
[✓] Flutter (Channel stable, 3.0.5, on macOS 12.6 21G115 darwin-arm, locale en-JP)
[✗] Android toolchain - develop for Android devices
    ✗ Unable to locate Android SDK.
      Install Android Studio from: https://developer.android.com/studio/index.html
      On first launch it will assist you in installing the Android SDK components.
      (or visit https://flutter.dev/docs/get-started/install/macos#android-setup for detailed
      instructions).
      If the Android SDK has been installed to a custom location, please use
      `flutter config --android-sdk` to update to that location.

[✓] Xcode - develop for iOS and macOS (Xcode 14.0.1)
[✓] Chrome - develop for the web
[!] Android Studio (not installed)
[✓] VS Code (version 1.71.2)
[✓] Connected device (3 available)
[✓] HTTP Host Availability

! Doctor found issues in 2 categories.

flutter devicesコマンドで一覧にiOS Simulatorは表示されます。

$ flutter devices
3 connected devices:

iPhone SE (3rd generation) (mobile) • E34E6488-5350-4BFB-9E66-C3CFAE6E451B • ios            •com.apple.CoreSimulator.SimRuntime.iOS-16-0 (simulator)
macOS (desktop)                     • macos                                • darwin-arm64   • macOS 12.6 21G115 darwin-arm
Chrome (web)                        • chrome                               • web-javascript • Google Chrome 105.0.5195.125

またflutter runでコマンドであればアプリをiOS Simulatorで問題なく起動できています。

$ flutter run -d E34E6488-5350-4BFB-9E66-C3CFAE6E451B

また下記を試してみましたが解決しませんでした。

  • iOS Simulatorの完全終了、再起動(→解決せず)
  • iOS Simulatorで[Erase all Content and Settings...]による仮想端末のワイプ(→解決せず)
  • 他のVS Codeプロジェクトのデバッグコンソールの終了(→解決せず)

解決

事象が発生しているデバッグコンソール(VS Codeウィンドウ)の再起動で解決しました。

これによりAvailable Deviceの一覧にiOS Simulatorが表示され、選択できるようになりました。

そしてデバッガーからiOS Simulatorでアプリを起動できるようになりました。

おわりに

VS CodeのデバッガーがiOS Simulatorに接続できない時の対処についてでした。

Flutterのバージョンの齟齬など色々疑いましたが、再起動で解決するという結果となりました。別のFlutterプロジェクトを同時に立ち上げてiOS Simulatorを利用などしていたため接続が不安定になっていたのでしょうか。やはり再起動はすべてを解決しますね。

ちなみに以前にはFlutterコマンドからiOS Simulatorに上手く接続できない時もありました。その場合は下記エントリをどうぞ。

以上

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