想定外の結果への対処は予防のチャンス

想定外の結果への対処は予防のチャンス

この記事では、想定外の結果にどう対処し、それを予防につなげる方法について解説します。
Clock Icon2025.01.31

こんにちは。人事グループ・組織開発室に所属し、組織開発を担当しているてぃーびーです。

仕事において、全てが思い通りの理想の結果になるとは限りません。この記事では、想定外の結果にどう対処し、それを予防につなげる方法について解説します。

想定外の結果と予防の可能性

想定外の結果は、単発で終わるものもあれば、継続して発生するものもあります。継続して発生するものは、予防策を講じることができれば、以降のトラブルを予防することができます。

例えば、オフィスの机の上に本が積み重なっていて、人が通ったときに机の上の本が落ちてしまったとします。これに対する対処として、落ちた本を机の上に戻したとします。これは、想定外の結果に対処しているが、予防はしていない状態です。これに対して、本が積み重なった机を整理し、ブックエンドで安定させて落ちなくなるようにするのが予防になります。

想定外の結果を予防につなげる方法

想定外の結果を予防につなげる方法には、以下のようなものがあります。

  1. ふりかえり
  2. 予測
  3. 再発の確認
  4. チームで取り扱う
  5. アンラーニング

1. ふりかえり

想定外の結果が発生したとき、その場の対処だけで終わらせず、予防が可能な根本的な原因があるかどうか検討する必要があります。

慣れてくると、意識せずとも自然と対処した流れで予防策の検討をすることができますが、慣れるまでは意図的なふりかえりの場を用意することで、予防の検討について考えるきっかけをつくることができます。

例えば、タスクの対応漏れがあり、急いでリカバリーするという対処を繰り返していたとします。この場合、改善が必要な点を定期的にふりかえるようにしていれば、そのタイミングでタスクの対応漏れがなぜ発生していて、どんな予防をすれば対応漏れを防げるかを考えるきっかけになります。

2. 予測

想定外の結果が発生したとき、類似の状況が再度発生するかどうか予測することで、予防が必要な対象かどうか判断しやすくなります。

できごとを単発の点ではなく、ストーリーとして線で捉えると、原因と結果の因果関係を整理しやすくなります。『 xxx をした。結果として yyy になった。その影響として zzz になっている』というような考え方です。

3. 再発の確認

想定外の結果が発生したとき、初回の対応時に予防が必要なものであると把握できなかったとしても、2回以上同じ結果が発生していた場合、そこには根本的な原因がある可能性が高く、予防の対象になりえます。そのため、問題が再発したかどうかを確認することは、予防の検討につながります。

一方で、人はすべての出来事を完璧に記憶できるわけではありません。そのため、想定外の結果が発生したら情報を記録することで、再発の判断材料を残すことができます。

4. チームで取り扱う

想定外の結果が発生したとき、個人ではなく、チームで扱うことで多様な視点から物事を見ることになり、一人で扱うよりも予防の必要性を発見しやすくなるでしょう。特にチームで業務の一部を分け合って担当している場合、自分が知らない範囲も含めて検討するには、関係者の協力が必要です。結果として、仕事全体のプロセスに関わる問題を発見しやすくなります。

例えば、Aさん・Bさん・Cさんで業務を分割して担当していたとします。Aさんの対応内容に問題があり、その結果Cさんの業務の結果が想定外になっていた場合、Cさんだけで対応を検討しても、Aさんの業務範囲に問題があったことに気付けないかもしれません。そこで、Aさん・Bさん・Cさんが全員集まることで、業務のプロセスの全体を踏まえた視点で検討することができます。

5. アンラーニング

想定外の結果が発生したとき、それがミスであったということや、より良い方法があるということが認められないケースがあります。特に、本人の価値観に関わる問題だった場合、変容は容易ではありません。

例えば、パフォーマンスがふるわないメンバーに対して厳しく叱りつける指導をしていたとします。しかし、その後もパフォーマンスが改善しない場合、指導方法に問題がある可能性があります。それにも関わらず、『指導は厳しく行うべき』という価値観に囚われ、『厳しく叱ったのに改善できないメンバーが悪い』と判断してしまうと、解決にはつながりません。

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