Tableau Server 9.0の導入(Tableau Server8.3からのアップグレード/単体サーバ構成)

Tableau Server 9.0の導入(Tableau Server8.3からのアップグレード/単体サーバ構成)

Clock Icon2015.04.20

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先日Tableau 9がリリースとなったのは先日のエントリでもご紹介した通りですが、Desktopだけで無くServerのプロダクトも勿論バージョン9になってパワーアップしました!

当エントリでは、そのTableau Serverバージョン9について、これまでの最新バージョン8.3で構成されているシングルサーバー環境からアップグレードする形での導入方法について、簡単ではありますがご紹介してみたいと思います。

目次

Tableau Server 8.3

まず既存環境の確認。バージョン8に於いては8.3が最新バージョンとなっていました。D:\Tableau\Tableau Serverという任意のパスにTableau Serverをインストールしています。

tablaeu-server-83-upgrade-to-90-01

また、インストール後にTableau Serverの管理ツールtabadminなどが格納されているbinフォルダにも実行パスを通しています。(パスの内容部分は実際には1行ですが、見易さを考慮してセミコロン区切りで改行を加えています)

PS C:\Users\Administrator> $pathinfo = Get-ChildItem env:path
PS C:\Users\Administrator> echo $pathinfo.value
C:\Python27\;C:\Python27\Scripts;
C:\Windows\system32;C:\Windows;
C:\Windows\System32\Wbem;
C:\Windows\System32\WindowsPowerShell\v1.0\;
C:\Program Files\Amazon\cfn-bootstrap\;
D:\Tableau\Tableau Server\8.3\bin\;
C:\Program Files\Amazon\AWSCLI\

バックアップ作業

アップグレード作業を行う前に、念の為バックアップを取っておこうと思います。まずはtabadmin versionで環境のバージョン確認。

PS C:\Users\Administrator> tabadmin version
8300.14.1118.2230

tabadmin statusで現在の稼働環境を確認します。

PS C:\Users\Administrator> tabadmin status -v
Status: RUNNING
'Tableau Server Repository Database' (5260) is running.
'Tableau Server Search Service' (5308) is running.
'Tableau Server Tabadmin Service 0' (8056) is running.
'Tableau Server Data Engine Extract Database 0' (7204) is running.
'Tableau Server Monitor' (1448) is running.
'Tableau Server Vizqlserver 0' (8144) is running.
'Tableau Server Vizqlserver 1' (4588) is running.
'Tableau Server Backgrounder 0' (6032) is running.
'Tableau Server Dataserver 0' (5304) is running.
'Tableau Server Dataserver 1' (7292) is running.
'Tableau Server Web Application 0' (6404) is running.
'Tableau Server Web Application 1' (1620) is running.
'Tableau Server Gateway' (2440) is running.

tabadmin cleanupで7日以上前のログファイルの削除などを実施。

PS C:\Users\Administrator> tabadmin cleanup
===== The service is running.  Files in use will not be cleaned up.  Use the --restart command to have cleanup stop and restart Tableau Server
===== Cleaning entries from http_requests log older than 7 days
   -- Deleted 8 rows
===== Removing service logs.
===== Not removing tempdir contents, as the service is running

tabadmin stopでサーバーを停止させた後...

PS C:\Users\Administrator> tabadmin stop
===== Stopping service...
   -- Service stopped successfully

tabadmin backupで対象ファイル名を指定、ファイルを作成します。この辺りの流れについては過去投稿分の下記エントリと同様です。

PS C:\Users\Administrator> tabadmin backup D:\tableau_backup_files¥tabserver83 -d
===== Using as backup tmp directory: D:/Tableau/Tableau Server/data/tabsvc/temp (free space: 104.08 GB)
===== Setting inheritance on D:/Tableau/Tableau Server/data/tabsvc/pgsql/data
===== Cleaning entries from http_requests log older than 7 days
   -- Deleted 8 rows
===== Backing up database data
===== Backing up dataengine extracts
===== Backup of database data done
===== Backup of dataengine extracts done
===== Backup written to D:/tableau_backup_files/tabserver83-2015-04-16.tsbak

ソフトウェアのアンインストール

今回のアップグレードは、下記ドキュメントでも記載のある『旧バージョンのアンインストール → 新バージョンのインストール』という至ってシンプルな手法で行う事にします。過去エントリにはtabadmin restoreコマンドでバックアップファイルから別環境でアップグレードを行う手順について解説していましたが、同一環境でのアップグレードであればこれが一番簡単な方法になるかと思います。

という訳でプログラムとしてのアンインストールを行います。アンインストール作業完了後も、各種フォルダ・コンテンツは保存されたままの状態となっています。

tablaeu-server-83-upgrade-to-90_02

Tableau Server 9.0

ソフトウェアのインストール

そしてここからはTableau 9.0の作業となります。以下サイトからインストーラをダウンロードしてください。

tableau-server-9-upgrade-03

インストーラを起動。作業を先に進めます。

tableau-server-9-upgrade-04

尚、注意事項として、インストールを行うWindowsマシンについては下記スペックを満たすようなものを用意(EC2インスタンスへのインストールの場合、要求を満たすようなインスタンスタイプ、ディスク容量拡大)しておく必要があります。

◯ハードウェアの最小要件 Tableau Server インストーラーが、Tableau Server の稼働に必要な最小限のシステム要件が 満たされているかどうかを確認します。最小要件を満たさないマシンでは、インストールが停止されます。

- 64ビット Server -- 4コア -- 8GBメモリ -- 15GB の空きディスク容量

- 32ビット Server -- 2コア -- 4GBメモリ -- 15GBの空きディスク容量

◯Tableau Server を実稼働に使用する場合に推奨される最小限のハードウェア構成は以下のとおりです。 - 64ビットマシン - 1台のコンピューターに8物理コアを搭載、推奨 CPU は 2.0 GHz 以上 - 32GB以上のシステムメモリ - 50GB以上の空きスペース

◯マルチコンピューターおよび企業向け導入の場合: サイジングおよび技術サポートについては、 Tableau までお問い合わせください。 スケーラビリティ、高可用性、企業向け Tableau などについて詳しくは、各種ホワイトペーパーをご覧ください。

ちなみに最小4コアという事でCPU:4コアのインスタンスタイプを指定して作業を進めてみたのですが、なぜか『2コアしか無い』と判断され、先に進めませんでした。この辺、EC2上でのコア数とTableauが要求するコア数のカウント方法、計算方法等が異なっているのでしょうか?(ここはひとまず最低限の要求仕様をクリアするインスタンスタイプへの変更後、作業を進めました。

tableau-server-9-upgrade-05

あともう一点気を付けるところとしては、旧バージョンと同じフォルダ構成の場所に新バージョンをインストールする点です。ここがズレてしまうと環境の引き継ぎが行われなくなるのでくれぐれも御注意ください。

tableau-server-9-upgrade-06

あとは特に選択値に悩むところはありません。そのまま先に進めてください。

tableau-server-9-upgrade-07

サーバー設定(Tableau Server Configuration)で[OK]を押して暫くすると...

tableau-server-9-upgrade-08

ログイン画面が表示されます。ユーザー名とパスワードを入力して[OK]押下。

tableau-server-9-upgrade-09

サイトが複数ある場合はサイト選択画面が表示されます。ここではデフォルト(Default)を選択しました。

tableau-server-9-upgrade-10

管理画面が表示されました!これまでのデザインとはガラリと変わってますね!

tableau-server-9-upgrade-11

また、既存のコンテンツも問題無く表示されている事を確認出来ました。9.0になって、表示レスポンスが早くなった事を実感出来ます。

tableau-server-9-upgrade-12

tableau-server-9-upgrade-13

まとめ

以上、Tableau Server 9.0に関する導入解説エントリでした。

基本的には、Tableau Serverの導入は8.3も9.0もそこまで新規インストール手順は難しいものではありませんし時間の掛かるものではありません。また、異なる環境下での環境構築であれば、当エントリ前半で行ったバックアップファイルをリストアする手順ででも環境構築は実現出来ます。

当エントリで紹介している様に、同一環境下でのアップグレードであればシンプルにアンインストール→インストールで済んでしまうのは利用者にとっては嬉しいポイントですね。

デザイン面の変更もそうですし、勿論機能面でも機能改善盛り沢山のTableau Server9.0。今後も適宜ポイントをご紹介して行ければと思います。こちらからは以上です。

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