企業特殊技能と習得支援について
2024.02.01
こんにちわ。組織開発がミッションの人事グループ・組織開発室に所属しているてぃーびーです。
仕事で必要となるスキルには、個別の企業内でのみ役立つ特有のスキルがあります。
このようなスキルやその習得支援についてまとめます。
企業特殊技能と一般技能
技能の分類方法として、
- 企業特殊技能 - 任意の企業内のみで必要となる知識や技術
- 一般技能 - 企業を問わず必要となる知識や技術
という分類があります。
企業特殊技能の例
企業特殊技能の例としては以下のようなものがあります。
- 企業の事業、サービス固有の知識・技術
- 企業の社内ルール
- 企業の文化への適応
- 企業での人間関係の構築
- 企業での仕事の進め方
企業特殊技能と役割による難易度差
企業特殊技能は、担当業務のレイヤーが上がるほど難易度が増します。
個別業務の担当者とは異なり、何かしらの活動を推進したりより大きな成果を担うようなリードをする役割を担当している場合
- 関係者の調整
- プロジェクト、施策の進行
などが重要になり、これらを進めるためには
- 企業文化に即した進め方
- 重要なステークホルダーとの良好な関係
- 直接の担当業務だけではなく、隣接業務に対する理解
などが必要になります。
難しい業務を担当するシニアな人材ほどこれらのキャッチアップを自分自身で行うことが求められがちです。
世の中ではシニアな人材ほど、自分ひとりで立ち上がることを求められがちですが、実際はシニアな人材ほど適応が難しい業務を担当するため、キャッチアップへのサポートの重要度が上がります。
企業特殊技能の習得支援
企業特殊技能の習得支援の対象と、それに対する支援施策については以下のようなものがありえるでしょう。
- 企業の事業、サービス固有の知識・技術
- 関連資料の整備、ペア・モブワークでの実務を通した支援
- 企業の社内ルール
- ルール文書の共有、オンボーディング整備、個別の問い合わせ対応
- 企業の文化への適応
- 文化の開示、カルチャーデックの公開、上司・同僚など周囲のカルチャー体現、振る舞いへのフィードバック
- 企業での人間関係の構築
- 重要なステークホルダーの情報共有、交流機会の提供、顔つなぎ
- 企業での仕事の進め方
- 関連資料の整備、ペア・モブワークでの実務を通した支援
企業特殊技能の習得支援について、特に対応が漏れがちなのは
- 企業の文化への適応
- 企業での人間関係の構築
です。一方で、適応が難しい対象でもあるため、むしろ支援の重要性が高いものです。
まとめ
企業特殊技能と習得支援についてまとめました。
「一人で立ち上がれる即戦力の幻想であり、オンボーディングは重要である」という情報を目にする機会が増えてきましたが、その企業特殊技能の習得はオンボーディング支援の重要性のいち要因でもあるでしょう。