[Ruby]Redshiftへのインポートを自動的に行う

[Ruby]Redshiftへのインポートを自動的に行う

Clock Icon2015.06.25

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はじめに

Redshiftへデータをインポートする際、S3へアップロード → Copyコマンドを実行してRedshiftへのインポート、ということが多いかと思います。この流れ(というほど大げさなものでもないですが)を自動的にできたらと思い、Rubyのサンプルプログラムを作成してみました。今回はその処理概要と実行方法について書きたいと思います。

前提条件と処理概要

前提条件

前提条件としては以下の通りです。

  • Redshiftにインポートしたいデータファイルは、S3のバケットにアップロードするものとする。
  • 予めS3のバケットにはS3 Event Notificationsを設定しておき、データファイルのアップロード時にSQSに書き込むようにする。
  • Redshiftへの書き込みは、プログラムによりCopyコマンドを実行するものとする。このCopyコマンドはデータファイル毎に定義しておく(定義情報は後述する)。
  • 処理済みのSQSのキューIDを登録するため、DynamoDBのテーブルを用意しておく。

処理概要

処理の概要を図にしてみました。 auto_redshift_copy_sample_2

図にも書きましたが、処理の流れは以下のようになります。

  • RedshiftにインポートしたいデータファイルをS3にアップロードする。
  • S3 Event Notificationsにより、アップロードされたファイル名がSQSにキューとして登録される。
  • サンプルプログラムはSQSのキューを監視し、キューが来た場合は処理を開始する。
  • データファイルに対応するCopyコマンドを実行してRedshiftへのインポートを行う。
  • インポート完了時、SQSよりキューを消し、DynamoDBに処理済みのキューのIDを書き込む。

実行方法

1.サンプルプログラムの配置

以下よりサンプルプログラムを取得し、任意のフォルダに配置します。
auto_redshift_copy_sample
※gemプロジェクトの形とはなっていますが、特にgemとなっているわけではないです。

2.定義ファイルの作成

以下のファイルを予め定義しておきます。

  • config/application.yml・・・アプリの各種定義を記述
  • config/command.yml・・・データファイル毎のcopyコマンドのパスを記述
  • command/Copyコマンドファイル・・・copyコマンド

順に書き方を説明していきます。

config/application.yml
defaults: &defaults
  wait:
    second: 10 #処理をポーリングする間隔(秒)
  sqs: #SQSに関する定義
    url: 'https://sqs.ap-northeast-1.amazonaws.com/xxxx/yyyy' #SQSのURL
    region: ap-northeast-1 #リージョン
    profile: your_profile #~/.aws/credentialsのプロファイル名
  dynamodb: #DynamoDBに関する定義
    region: ap-northeast-1 #リージョン
    profile: your_profile #~/.aws/credentialsのプロファイル名
    message_ids_table: message_ids #DynamoDBのテーブル名
  pgsql: #Redshiftに関する定義
    host: 'xxxx.yyyy.ap-northeast-1.redshift.amazonaws.com' #RedshiftのHost名
    user: your_user_name #Redshiftのユーザ名
    password: your_passoword #Redshiftのパスワード
    dbname: your_db_name #RedshiftのDB名
    port: your_port #Redshiftのポート
  s3: #データファイルを配置するS3に関する定義
    bucket: your_bucket_name #S3のバケット名
    folder: your_folder_name #S3のフォルダ名
  credential: #Copyコマンドで指定するcredential
    access_key: your_aws_access_key #AWSのaccess_key
    secret_access_key: your_aws_secret_access_key #AWSのsecret_access_key
config/command.yml
defaults: &defaults
  path:
    sample1.csv.gz: command/sample1.sql #データファイル名:Copyコマンドのフルパス
    sample2.csv.gz: command/sample2.sql #データファイル名:Copyコマンドのフルパス
command/sample1.sql(Copyコマンドファイル)
COPY sample1
FROM 's3://{$BUCKET}/{$FOLDER}/{$FILE_NAME}' -- {$BUCKET}、{$FOLDER}、{$FILE_NAME}はapplication.ymlに定義した値で置き換えられる
DELIMITER ','
CSV QUOTE AS '"'
gzip
IGNOREHEADER 0
CREDENTIALS 'aws_access_key_id={$AWS_ACCESS_KEY_ID};aws_secret_access_key={$AWS_SECRET_ACCESS_KEY}'; -- {$AWS_ACCESS_KEY_ID}、{$AWS_SECRET_ACCESS_KEY}はapplication.ymlに定義した値で置き換えられる

※CREDENTIALSの値は〜/.aws/credentialsに定義できるようしたほうが良いかもしれません。サンプルなので、取り敢えずはこのままで。

3.サンプルプログラムの起動

ターミナルでサンプルプログラムのフォルダに移動し、以下のコマンドでgemをインストールします。

$ bundle install --path vendor/bundle

以下のコマンドでアプリを起動します。サンプルなので無限にループしているだけなので、停止はcontrol+cでお願いします。(実運用するならDaemon化などを考えないといけないかもです。)

$ bundle exec ruby lib/start.rb

これでS3にデータファイルをアップロードすると、Redshiftへインポートされるはずです。

まとめ

実運用を考えると幾つか足りない箇所もありますが、S3へのアップロードを検知し、Redshiftへインポートを自動的に行うことはできました。何かの参考になれば幸いです。

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