[レポート] 念願のAWS DeepRacerハンズオンに参加してきた #DPR201 #AWSreInvent

[レポート] 念願のAWS DeepRacerハンズオンに参加してきた #DPR201 #AWSreInvent

「人生1度はやってみたい100選」の1つを達成しました

こんにちは、AWS事業本部の荒平(@0Air)です。
AWS re:Invent 2023では、ラスベガスへ現地参加しています。

本エントリでは、参加したワークショップ「DPR201-R2 | AWS DeepRacer: Get hands-on with AI [REPEAT]」について紹介します。

AWS DeepRacerには昔から興味があったものの、なかなか始めることができずにいたのですが、今回のre:Inventで再演セッションが予約できたので、参加してきました。

AWS DeepRacerなんて枯れたコンテンツでしょ?」と思われる人ももしかしたらいるかも知れませんが、そんなことは全くありません
むしろ、生成AIの登場で入門教材として再度注目を浴びています。
セッションの予約はパンパン、そして50メートルくらいの廊下もWalk-up(予約を取らない人が並ぶ列)で埋まるという脅威の人気でした。

3行まとめ

本記事の内容を要約しました。

  • AWS DeepRacerに興味があり、ハンズオンレベルで始めてみたい方が対象
  • AI/MLを遊び感覚で気軽に触ることができる入門コンテンツ
  • 生成AIの登場により再び脚光を浴びている

セッション概要

AWS DeepRacerは、人工知能(AI)と機械学習(ML)を始める最速の方法です。
生成AIを含むAIの多くのアプリケーションに関連する人工ニューラルネットワークのようなAIの基礎から始めましょう。
次に、AWS DeepRacerが強化学習(RL)を使用して、自律走行車が最速ラップタイムを達成するための戦略を最適化する方法について深く掘り下げます。
最後に、自律走行アプリケーションのためのRLモデルを構築し、AWS DeepRacerだけでなく、他のMLアプリケーションにも応用できるスキルと知識を得ます。

スピーカー

  • Surabhi Sharma

レベル

  • 200 - Intermediate

セッション内容

AWS DeepRacerの生い立ち

  • AWS DeepRacerとは
    • 2018年誕生、機械学習によって動く四輪駆動自律走行レーシングカー
    • イノベーションを起こすためには、人々にまず触れて貰うことが必要
    • 誰もが機械学習を始められるように、教育用デバイスとして誕生
      (どうすれば一般の開発者に機械学習へ触れてもらえるかを考えて生まれた)

会場では、Sharmaが実際にマシンを持って来ていました!

  • マシンの主なスペック
    • Intel Atom プロセッサー
    • 4GB RAM
    • Wi-Fi 802.11ac
    • Ubuntu 20.04
    • 360度、12MスキャンできるLIDARセンサーとステレオカメラ

機械学習と強化学習

  • 人工知能=機械学習を混同しないこと。機械学習は人工知能の一部であり、サブセット
  • DeepRacerを理解するためには、アルゴリズムを理解する必要がある。大きく分けて3つを紹介
    • 教師ありの機械学習
      ・ 膨大なデータセットがある
      ・ データをラベリングして訓練し、モデルを得る
    • 教師なしの機械学習
      ・ 膨大なデータセットがある
      ・ ラベルのないデータをグループ化する
    • 強化学習
      ・ データセットがない状態から始める
      ・ モデルが望む動作をするように報酬を与える

教師なしの機械学習では、ラベルがないためグループを推測する必要がある

DeepRacerの強化学習の例。 Agent(車の筐体)が環境に対してアクションを行い、報酬を獲得する。
世代ごとに獲得した報酬量を比較し、優れたモデルを作り上げる方式

例えば、道の真ん中を通ったときに多くのポイントが貰えるような設定にしておき、強化学習を開始する。

何世代も学習を積み上げていけば、最適な経路を学習することができる。
(もちろん、本番のレースはまっすぐではない)

DeepRacerワークショップ

一通り説明が終わったところで、DeepRacerを実際に触ってみることになりました。
良いスクリーンショットが取れておらず恐縮ですが、これは初めて作成したモデルが報酬を積み上げている様子です。

学習は最低でも1時間行う必要があります。
図のように、右肩上がりに上がり続けることもあれば、環境に最適化されすぎて適切な学習を行えない(オーバーフィッティング)こともあります。

識別的AIと生成AI

ワークショップが終わってから締めの部分で生成AIに触れるスライドがありました。
やはりDeepRacerは入門コンテンツという立ち位置である以上、生成AIとも切り離すことはできません。

  • Discriminative(識別的)AI
    • モデルは、学習された決定境界に基づいて、値を予測したり、カテゴリー/クラスへの分類を提供
    • 全てのタイプのアルゴリズムをカバーしている
  • 生成AI
    • モデルは学習データの基礎となるパターンと関係を自動的に学習し、学習データで観測されたパターンに類似した新しいデータを生成

ここまでの機械学習用語の整理

モデルを強化していくにあたり、Generative AIを活用して人間では考えられない新たなパターンや、パラメータの調整などが進んでいくと嬉しいですね。

感想

AWS DeepRacerの基礎を学ぶためのセッションでした。
とにかく触ってみたかったので、今回のセッションで遊び尽くしました。
生成AIとの融合やモデルの強化など、まだまだ奥の深いサービスだと思いましたので、しっかり復習して来年のre:Inventでレースに出れたらいいなと思っています(レースで優勝すれば次年度のre:Inventがタダになります)

このエントリが誰かの助けになれば幸いです。

それでは、AWS事業本部 コンサルティング部の荒平(@0Air)がお送りしました!

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