新機能盛り沢山の『Looker 7』発表!Morning Keynote(2日目) 参加レポート – Looker:JOIN 2019 at San Francisco #looker #JOINdata

新機能盛り沢山の『Looker 7』発表!Morning Keynote(2日目) 参加レポート – Looker:JOIN 2019 at San Francisco #looker #JOINdata

Clock Icon2019.11.13

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2019年11月05日(火)〜2019年11月07日(木)にて米国サンフランシスコで開催されているLookerの年次カンファレンスイベント『JOIN 2019』。今年は弊社から計3名のメンバー(しんやたまちゃんyama)が現地参戦しています。

当エントリでは、2019/11/07(木)に行われた2つ目の基調講演(Morning Keynote)についてレポートします。

目次

 

セッション概要

当セッションの概要は以下の通りです。

セッションタイトル:
 Morning Keynote

登壇者:
・Nick Caldwell(CPO, Looker)
・Daniel Mintz(Chief Data Evangelist, Looker)
・Sondra Orozco(Senior Product Manager, Looker)
・Arielle Strong(Product, Looker)
・Lindsay Zelinski(Senior Product Manager,Looker)
・April Sandoval(Leader, Data and Analytics, Slack)

セッション概要:
Join this highly popular session to hear from Chief Product Officer, Nick Caldwell, and the Looker Product team as they introduce the next major release of the Looker platform. Nick and his team will share their thoughts on the direction of our technology and demonstrate exciting new product features. This session will also include a fireside chat with Looker customer Slack about their innovative work with the platform.
(この非常に人気のあるセッションに参加して、最高製品責任者であるニック・コールドウェルとLooker ProductチームからLookerプラットフォームの次のメジャーリリースを紹介します。 ニックと彼のチームは、当社の技術の方向性についての考えを共有し、エキサイティングな新製品の機能を実証します。 このセッションでは、Lookerの顧客であるSlackとのプラットフォームでの革新的な作業についてのファイアサイドチャットも含まれます。)

 

セッションレポート

2日目の基調講演(Morning Keynote)は計6人、5つのパートに分かれる形で進んでいきました。以降、パート毎にレポートします。

 

#1: Nick Caldwell氏(Looker/CPO) - Lookerのビジョン&Looker 7概要

まず最初に登場したのはLooker CPO(Chief Product Officer/最高製品責任者)、Nick Caldwell氏。

この日(の前日)に発表する形となった『Looker 7』に関わった全ての人たちに感謝の意を述べると共に、『BIのあり方について話そう』と切り出しました。


現在では誰もが自分の仕事を成し遂げるためにデータを必要とするようになり、データの重要性がかつてないほど高いものになっています。経営陣や現場の管理職だけでなく、誰もがデータを扱うようになりました。

(足元に目をやってみると、Lookerカラー(白・黒・紫)のNIKEシューズ!配色・型的にはこちらになるのでしょうか。)

また、合わせてデータを格納するための『クラウドストレージ』『クラウドデータベース』についてもここ数年で驚くような進化・発展を遂げてきました。これは驚くべき変化です。

一方で、BIツールについてはどうでしょうか。BIツールに関しては10〜15年、殆ど変わらず同じままです。より速く、より簡単に、より多くの視覚化オプションが利用出来るようにはなってきているものの、潜在的な部分では過去10〜20年のスパンで変わることは無く、ダッシュボードは大きなままです。

この部分については、新しい方法でどのように人々にアプローチできるかを考えていく必要があります。

近年、私達は美しいダッシュボードを手に入れることができるプラットフォームを再発明し、ダッシュボードがインサイトを得るための有効かつ主要な方法であり続けられるように取り組んでいます。

今回発表するLookerの新しいメジャーバージョンである『Looker 7』は、それらを実現するための機能を盛り込んだ強力なリリースとなります。今回これらの機能を紹介出来ることを非常に嬉しく思います。

Lookerのダッシュボードはよりインタラクティブになり、フィルタもアップデートされ、レイアウトの見た目と操作性が向上しました。拡張性の高いウィジェットは新しいエクスペリエンスをもたらします。

必要な時に必要な洞察を得ることが出来るように、Slack連携についても改善を行いました。

また、カスタムアプリケーションを構築する際に必要となるSDKは、対応言語を大幅に増やしています。

カスタムエクスペリエンスを実現するための新たな手段として、Looker Marketplaceという仕組みを用意しました。

エンタープライズクラスのワークロードに耐えうるための仕組みもLookerでは提供しています。

管理者はLookerを使用して、システムアクティビティを分析し、デプロイ状況に影響があるかを把握する事も可能です。最適な選択を行うための『最適化』についてもLookerはサポートしています。

最後に。

私達の使命は、『人々がデータをよりスマートに使用出来るようにすること』(Empowering people through the smarter use of data)です。Looker 7では、このミッションを実現するための最大限の投資を行っています。以降のパートでは、『Looker 7』及び今後の新機能でどのような事が出来るようになるのか、お話したいと思います。

 

#2: Arielle Strong(Looker/Senior Product Manager) - Lookerによる新たなデータエクスペリエンスの提供

続いて登場したのはLookerのSenior Product Manager、Arielle Strong氏。

エンドユーザーにとってデータエクスペリエンスを簡単で楽しいものにすることに情熱を注いでいるという氏は、日々のワークフローに洞察を注入することにより、誰もがBIの範囲外のデータを簡単に発見、分析、共有できるようにするためのLookerの新機能について説明を行いました。


今年のはじめに、Lookerでは『Boards』と呼ばれる機能をリリースしました。これにより、ルックとダッシュボードをボードにピン留めする事が出来、ユーザーが最も関連性の高い情報を見つけやすくなります。リンクと説明を追加してコンテキストを提供し、ユーザーをリソースに誘導することも可能です。

ユーザーにとって非常に強力なホームページエクスペリエンスを提供するために、ダッシュボードのエクスペリエンスを全面的に見直しました。これにより、Lookerはより速く、より重要なものを、よりインタラクティブに提供出来るようになりました。すべてのユーザーが新しい質問に飛び込み、質問するのが非常に簡単になりました。設定も個別に調整が可能になります。

また、最も重要なのは、ユーザーがダッシュボード上にいるときにユーザーが何をしたいのか、または何をやりたいのかを予測するのが本当に難しいことです。そのため、新しいクロスフィルタリングを使用してそのグラフを直接クリックできるようにしました。

エグゼクティブプレゼンテーション用にデザインダッシュボードをカスタマイズすることも出来ます。

新しく更新されたダッシュボードでは、読み込みも高速化し、ダイナミックで直感的なエクスペリエンスを作成でき、データのストーリーをより分かりやすく伝えられるようになりました。

製品内のユーザーのエクスペリエンスを直接改善するためのさまざまな方法も幾つか紹介します。実際にユーザーがいる場所にデータを届けることは本当に重要です。データは、ビジネスに最も近い人々の手に直接渡すことで最も役立ちます。

新しいデータ連携の対応として、SlackやDropbox、Google Driveなども扱えるようになりました。

ビジネスの自動化も支援し​​たいと考えています。重要な洞察に関して、ビートを見逃さないようにしたい。そんな時は新しいアラートを使用すると、しきい値と条件を設定できます。これらの重要な変更を把握し、必要なときにアクションを起こすことができます。

Lookerの新しいネイティブモバイルアプリも導入が実現します。

これにより、どこでも、必要な情報を必要なときに探せるようになり、より多くの場所でLookerをシームレスに活用出来るようになります。全ての『この時に知ってたら良かったのに』が『いつ知るか』に変わり、全てのディスカッションにデータを取り込む事が可能となります。あなたの知りたい洞察は、ポケットの中にあるのです。

SQL Runnerから直接可視化を作成できる機能もリリースされました。モデリング不要で、迅速なプロトタイプ分析がSQLを使って出来るようになります。1回限りの質問に対して1回限りの回答を得るような場合に適しています。

まとめ:より強力な体験を提供

  • チームベースの『boards』と『ホームページ』でコンテンツを収集し、まとめる
  • まったく新しいインタラクティブなダッシュボードでデータのストーリーを伝える
  • 新しいアラートと統合によりデータの影響を拡大
  • SQL Vizualizationsによる迅速なプロトタイプ分析

 

#3: Lindsay Zelinski(Looker/Senior Product Manager) - Looker Marketplaceの紹介

3人目の登場はLooker/Senior Product Manager、Lindsay Zelinski氏。現在はLookerのアプリケーションと組み込みのエクスペリエンスに取り組んでいます。

現在、Lookerの利用ユーザーの35%が『埋め込み分析』を利用しています。Lookerのコンテンツを、顧客が提供する製品に組み込んで関連する洞察をワークフローに直接表示することで、ユーザーがより良い意思決定を行えるようになる仕組みです。

顧客の多くは、企業のWebサイトや顧客ポータルなどの外部連絡先にLookerを埋め込み、他の顧客はチームのSalesforceアカウントなど、内部的にコンテンツを統合しています。お客様からは『埋め込まれたコンテンツが周囲のページとシームレスに溶け込むことが本当に重要である』とコメントを頂きました。

ダッシュボードでは、さらにカスタマイズされた埋め込みエクスペリエンスを構築できるように支援したいと考えています。そのため、これまで以上のカスタマイズを行えるようにしました。タイルの外観をカスタマイズでき、個別にテーマを設定出来るようになります。

ユーザーがダッシュボードのレイアウトを変更するためのコントロールを設けました。

画面UIでのカスタマイズを望まれるお客様がいる一方、完全にカスタマイズされたエクスペリエンスをゼロから構築してワークフローを自動化し、データに対してアクションを実行したいお客様もいらっしゃいます。過去の実績では、Looker APIを使用してそれらを実現する形を取っていました。

たとえば、以下のケースは収益と在庫を追跡し、不良債権率が最も高い州を特定するアプリケーションの構築例です。しかし、こういったものをAPIを使用して作るにはかなりの開発者の洗練が必要だというフィードバックを頂いています。

そのため、今回新しいSDKのスイートを用意致しました。この発表が出来ることを嬉しく思います。(※ここで会場から一際大きな拍手が起こりました)

Looker Marketplace内のLookerコミュニティから、専用アプリケーション、テンプレート化されたデータモデル、ビジュアリゼーション用プラグインを活用出来るようになりました。

従来の手法より遥かに簡単に、スムーズに欲しい機能をLookerに追加出来ます。以下に示すようなSnowflakeの利用状況を示すダッシュボード、ちょっとお間抜け(?)なテイストのグラフ、ちょっとした高度な視覚化などについてもインストール出来ます。特定用途に特化した分析アプリケーションのようなものであっても、Marketplaceを介して僅か数分でLooker環境にインストールすることが可能です。

私たちはマーケットプレイスでかなりの量のコンテンツを公開しています。この量は今後も拡大し続けます。パートナー企業の皆様は、この新しい市場にソリューションを追加することに本当に熱心に取り組まれています。そして、それを第1四半期初頭から共有できることを嬉しく思います。サードパーティの開発者は、市場で構築したすべてのソリューションを配布できます。

まとめ:カスタマイズされたデータエクスペリエンスの構築

  • 動的埋め込みダッシュボードコントロール
  • コアAPIのSDK
  • UIコンポーネント
  • 内部ツールの開発者フレームワーク
  • マーケットプレイス

 

#4: Sondra Orozco(Looker/Senior Product Manager) - エンタープライズグレードのワークロード

4人目の発表者はLookerのスタッフプロダクトマネージャーであり、Engineering Operationsグループの主任PMを努めているSondra Orozco氏。

開発者向け、新しいデータエクスペリエンスを提供するための機能をリリースする一方で、エンタープライズグレードのワークロードに関する対応も進めています。インフラストラクチャを最新のKubernetesベースのアーキテクチャにアップグレードすることで、組織の成長と変化に合わせて、グループがホストする顧客のマルチクラウド構成が可能になりました。

ご覧のように、ホスティングのお客様は、AWSでホストされるアプリケーションを使用してお客様をサポ​​ートしています。2020年初頭にはMicrosoft Azureでのホストも選択肢として追加されます。Lookerを使うことで、クラウドからクラウドへのデータ連携も可能となります。データの送信についてもLookerは改善を重ねており、APIを介して大規模なデータセット用のサードパーティツールからデータを配信することが可能です。

私たちは、Lookerで定義しているモデルの力を活用するために、可能な限り多くの方法を提供したいと考えています。現在、データを変換するPDTと呼ばれる永続的な派生テーブルを定義できます。近日中に、PDの一部に安定したいくつかのテーブルを作成する機能が導入される予定です。

パフォーマンス面の向上についても注力しています。1つ目は、メモリキャッシュの新しいものです。また、このイベントメモリキャッシュは別のレイヤーになり、ある意味で自由とは無関係にメモリサイズをスケーリングできます。マルチノードのエンタープライズ展開に合わせて一から設計されており、トランスポートのロードを高速化します。2番目のパフォーマンス強化は、インテリジェントクエリの最適化です。

セキュリティとコンプライアンスに引き続き投資し、優先順位を付けます。その数が複数のセキュリティとコンプライアンスの取り組みを完了したことを発表できることを誇りに思います。当社は、お客様とのパートナーシップによりお客様のデータを安全に保つ方法を継続的に改善することに取り組んでいます。

LookerではManaged ETLとManaged databaseの提供を開始。45種類以上のデータソースに対応し、DWHを持たないお客様のデータ分析業務を支援します。

そして最後に、これは私のお気に入りのトピックの1つです。分析のための分析について話しましょう。

今日、あなたの多くはすでにあなたのような機能であるシステムに既に精通しており、分析し、基本的に分析を製品管理しています。 そして、このアクティビティデータを使用するためのより多くの方法を提供し、エクスポートに使用できる新しいオファリングを提供します。

  • 選択したデータベースで利用可能なアクティビティデータ
  • 管理または自己管理のデータベースオプション
  • 設定可能なデータ保持時間
  • 他のデータとアクティビティデータを組み合わせて、より深い分析を行う
  • 必要に応じてlookmlモデルを拡張

まとめ:Looker 7のデータファンデーション

  • エンタープライズグレードのワークロード向けに構築
  • ユーザーのためのシステム
  • Analytics²

 

#5: Daniel Mintz(Looker/Chief Data Evangelist) & April Sandoval(Slack/Leader, Data and Analytics) - fireside chat[炉辺談話]

基調講演最後のパートは、Daniel Mintz氏(Looker/Chief Data Evangelist)とApril Sandoval氏(Slack/Leader, Data and Analytics)による『Fireside Chat』。日本語に訳すと"炉辺談話"という言葉になるようですが、暖炉を囲みながらのトークをここでも繰り広げようか、という感じでしょうか。

実際のユースケースを例に挙げながら、Slackを使う事によってどのように『分析業務のあり方が変わってきた』のか、また、今後の分析業務の有るべき姿などについてのディスカッションが繰り広げられていました。(※詳細は割愛)

 

まとめ

という訳で、Looker『JOIN 2019』イベント3日目の基調講演(Morning Keynote)のレポートでした。当エントリで言及したように、新しいメジャーバージョン『Looker 7』は非常に登場が楽しみな機能が数多く予定されています。正式リリースが待ち遠しいですね!

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