[レポート]”LINE-like” Product Management of Smart Channel #linedevday_report
CX事業本部の阿部です。
この記事は、"LINE-like" Product Management of Smart Channelのセッションレポートです。
概要とスピーカー
LINE LINE企画室 副室長 朝井 大介さん
トークリストの最上部に、ユーザーにパーソナライズされた情報を提供する"Smart Channel"。 本セッションでは、エンジニア、データサイエンティスト、デザイナー、リサーチャーなどが一丸となって、いかにこのSmart Channelを作り上げたかということについて、プロダクトマネジメント観点で、ご紹介したいと思います。 Smart Channelは、非常に多くの人が目にする・利用するという影響規模の大きいサービスである一方で、常に挑戦的でかつ、非常にスピーディーに進行してている、LINEらしいプロジェクトだと自負しています。 このセッションを通じて、LINEでのものづくりがどのような形で進むのか、その一端を感じ取っていただければと思っています。
スライド
なぜこのセッションを聴こうと思ったか(期待値)
- プロダクトマネジメントは実践知が多く、地方だとそういう意味で情報が得づらい印象を持っていた
- 様々なロールが一緒に働いてプロダクトを作っていく話を聞きたかった
- (実践知が多いということは言語化難しい部分もあるので)実際の現場での活動を生の話として聞いてみたかった
セッションレポート
- LINE-likeなプロダクトマネジメントについて実例(Smart Channel)を使って解説する
- Product Overview of Smart Channel
- What is? -> トークリストの上段に追加されているコンテンツのこと
- トークリストの上段(ユーザにとって重要なスペース)なので、なかなか受け入れられなかった(社内でも)
- Project Overview of Smart Channel
- グローバルチーム(Japan,Taiwan,Thailand,Korea,Indonesia)
- 100名を超える多様なロールのチーム
- エンジニアだけでなくQA、データサイエンティスト、リサーチャー、デザイナーなど
- 他の様々なプロダクト、サービスの専門家チームが集まってチーム構成している
- timeline
- 2018/7(企画スタート) -> 2018/08(プレテスト) -> 2019/4(日本正式リリース)
- Product Management of Smart Channel
- タイムラインの各フェーズごとにどういうことをチームで取り組んできたか
- Planning Start期
- 1ユーザとして気乗りしなかった
- ユーザの声を聴いて、嫌がってるからやめましょう、と考えた
- 結果意外とポジティブな反応だった
- 他の調査をやっても結果が変わらず
- やるしかない
- じゃあ、どうやって成功させるか
- Hard questionだとすると面白くなってきた
- Pre test期
- Preliminary test
- その領域で受け入れてくれるコンテンツを知りたかった
- コンテンツによって受け入れられ方が違うので、そのデータを元に計画
- 結果をRecomendation engineに反映
- 並行してアーキテクティングは続けている
- Release期
- リリースは慎重にした
- 100万人のユーザから限定公開してKPIのモニタリングとユーザのリサーチ
- Twitterに反応が出てくる
- ここから改善が出てくる
- KPIのために取得していたデータを可視化
- SNSでの反応も集める
- 声の数とPositive/Negativeの割合など
- 気づかれていないパターンもある
- 段階的にユーザの数を増やして最終的に100%に持っていく
- Post Release期
- いかにユーザにあったコンテンツを出すかロジックの改善
- データドリブンで
- UXの改善
- 発行主の名前を出したり
- クリック数が上がる媒体とそうでない媒体があった
- コンテンツの改善
- ユーザはLINEに限った情報を知りたいわけではない
- 不審者情報や電車の遅延情報、台風情報など
- ユーザにとって役に立つものを
- "LINE-like" Product Management
- Always Data-driven
- Stay a Step Ahead
- Open Communication
まとめ
段階的で目的性を持ったフェーズわけ、素早く実行フェーズに移行、データドリブンを徹底するプロダクトの決め方は、基本だとは思いますが非常に徹底している印象を受けました。 奇を衒うことは必要なく、ユーザの方を向いてやるべきことをしっかりやっていくことでプロダクトが発展していく様子が感じ取れて非常に良いセッションでした。 と、同時に、やりたいことややるべきことが尽きない状態で方向性を決めなければいけないプロダクトマネージャは大変なロールだな、と感じます。いたわろうと思います。