CDK for TerraformでGitHub Providerを使ってGitHubリポジトリを作成してみる
「CDKでGithubリポジトリの設定をしてみたいな」
みなさん、TerraformのGitHub Provider使っていますか。
GitHubのリポジトリの作成やユーザー管理をTerraformで行うことができて便利です。
今回はCDKTFを使って、GitHubリポジトリを作成します。
サンプルコードは以下にあります。
msato0731/cdktf-github-repo-sample
やってみた
ブログ用のサンプルコードを置くリポジトリをCDKTFで作ってみます。
具体的には、CDKTFを使って以下の作業を行います。
- GitHub Repositoryを作成
- リポジトリの公開範囲はPublic
- Pull Requestマージ後にブランチ自動削除を有効
- Issueを有効化
- Terraform用の.gitignoreを用意する
- README.mdを作成する
事前準備: GitHub個人用アクセストークンの準備
まずは、CDKTFでGitHubを操作するために、Tokenを作成します。
以下を参考に個人用アクセストークンを作成します。
作成する個人用アクセストークンには以下の権限を与えます。
- Repository Access: All repositories
- Permission:
- Repository permissions
- Administration: Read and write
- Contents: Read and write
トークンは環境変数として、CDKTFを実行するターミナルに設定しておきます。
$ export GITHUB_TOKEN=github_pat_XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX $ echo $GITHUB_TOKEN github_pat_XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
CDKTFの用意
cdktf init
でCDKTFのディレクトリを作成します。
今回は検証のため、--local
フラグをつけて、stateをlocalに置いています。
$ cdktf init --template=typescript --local
Githubリポジトリを作成・設定している部分は以下になります。
import { Construct } from "constructs"; import { App, TerraformStack, TerraformOutput, Fn } from "cdktf"; import { repository, provider, repositoryFile } from '@cdktf/provider-github' import { join } from "path"; class GithubRepoStack extends TerraformStack { constructor(scope: Construct, id: string) { super(scope, id); new provider.GithubProvider(this, 'github', { token: process.env.GITHUB_TOKEN, owner: 'msato0731' #自分のアカウント名または、Organization名に変更する }); const repo = new repository.Repository(this, 'TestRepo', { name: 'cdktf-github-sample', visibility: 'public', deleteBranchOnMerge: true, hasIssues: true, gitignoreTemplate: 'Terraform', autoInit: true }); new repositoryFile.RepositoryFile(this, 'File', { file: 'README.md', repository: repo.name, content: Fn.templatefile(join(__dirname, "./templates/README.md.tftpl"), { repo_name: repo.name}), overwriteOnCreate: true }) new TerraformOutput(this, "RepoHttpUrl", { value: repo.httpCloneUrl }); new TerraformOutput(this, "RepoSshUrl", { value: repo.sshCloneUrl }); } } const app = new App(); new GithubRepoStack(app, "github-repo-sample"); app.synth();
GitHub Providerの宣言の部分で、Organizationを指定することもできます。 (今回は自分のアカウントを指定しました)
const repo = new ~~
の部分で具体的にGitHubリポジトリを設定しています。
.gitignore
は自分で作成して、ファイルを指定する形(コード中のREADME.mdのように)にしてもいいです。
今回は、GitHubで事前に用意されているTerraformの.gitignoreを指定しました。
github/gitignore: A collection of useful .gitignore templates
Github Providerはリポジトリを作成するだけではなく、ファイルをcommitすることもできます。
README.md
をローカルに用意しておいて、リポジトリ作成時にコミットに含めるようにしました。
Terraformのtemplatefile関数を使って、リポジトリ名を渡しています。 (ブログタイトルとURLはリポジトリ作成時には、決まっていないことが多いので後で変更するようにしています)
# ${repo_name} [ブログタイトル](URL)
最後に、リポジトリのSSHとHTTPのURLをアウトプットしています。 SSHはgitのCLIから繋ぐ用で、HTTPは作った後にリポジトリの状態を確認するようです。
他の設定値は以下のドキュメントから確認できます。
cdktf-provider-github/API.typescript.md at main · cdktf/cdktf-provider-github
CDKTF実行・作成されたリソースの確認
コマンドを実行して、実際にリポジトリを作ってみましょう。
$ cdktf list github-repo-sample $ cdktf deploy github-repo-sample ~~省略~~ Outputs: RepoHttpUrl = "https://github.com/msato0731/cdktf-github-sample.git" RepoSshUrl = "[email protected]:msato0731/cdktf-github-sample.git"
リポジトリがPublicで、README.md
と.gitignore
がある状態でリポジトリを作成できました。Issuesも有効化されていますね。
Pull Requestマージ後の自動HEADブランチ削除も有効にできています。
確認が終わったら以下のコマンドで削除できます。
$ cdktf destroy github-repo-sample
おわりに
CDKTFでGitHubリポジトリを作成する方法でした。
今回はシンプルな設定だけでしたが、チーム開発で必要なコラボレータの追加や保護ブランチの設定なども可能です。今後試していきたいと思います。
クラウドリソース(AWS、Google Cloud、Azure)以外のProviderの場合、state置き場が悩ましいと感じた方もいるかもしれません。
GitHub以外変更しないのに、S3などへのアクセス権限が必要なのもアレですし、どこのAWSアカウントに置くべきか少し迷います。
そういった場合は、Terraform Cloudを使うのがおすすめです。
Terraform Cloudの機能の1つにstate管理があります。(Freeプランでも使えます)
stateロック機能もデフォルトで付いていますし、state管理用のS3やDynamoDBなどを各アカウントに作る必要がありません。
Terraform Cloudに一元化してしまえば、Provider毎にどこにstateを管理するべきか迷うことが無くなります。
以上、AWS事業本部の佐藤(@chari7311)でした。