【レポート】マイクロソフトワークロードを効率良くAWS上へ #AWSSummit
サーバーレス開発部@大阪の岩田です 2019年06月27日に開催された AWS Summit Osaka 2019 のセッション「マイクロソフトワークロードを効率良くAWS上へ」をレポートします。
スピーカー(敬称略)
アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 技術統括本部 ソリューションアーキテクト 有住 竜平
セッション概要
オンプレのマイクロソフトワークロードを何故AWSがベストなのか、どういう方法があるのかを話します
レポート
目的
- WIndowsワークロード対応サービス、考慮点、移行ポイントの理解
- Windows on AWSの最新動向を理解する
- Windows on AWSのメリットを理解する
Windows on AWS
- 10年以上Windowsのワークロード利用・拡大を支援
- 2014年 ~ 2019年の間Windows Server on EC2の成長率493%!!
- Windows on AWS 10年間のイノベーション
- 143インスタンスタイプ327インスタンスファミリー
- 60種類のWindowsワークロード用AMI
- Amazon RDS for SQL Server、Amazon FSx for Windows File Serve...
既存Windowsシステム移行に関する要望TOP10…からいくつか紹介
- クラウド化によるコスト削減、可用性と堅牢性の向上
- データセンターとHW更新に合わせたクラウド化
- ライセンス管理
- Active Directory
- ファイルサーバーとVDI
Windows on AWSのメリット
- スケールが可能
- 俊敏性の向上
- コスト最適化
- ハードの調達コスト
- 既存ライセンス使用可能
Windowsワークロードのスケールについて
- リージョン
- データセンタの国や地域
- AZ
- 1リージョンに最低2つのAZ
- 電源やNWは独立
- SQL Server のAlwaysOn可用性グループについての例
- AZをまたいで同期コミット、自動フェイルオーバー
- テンプレートが用意されてるので簡単にAlwaysOnを開始できる
俊敏性の向上
- RDS for SQL Server
- スケーリング〜OSパッチまではAWSが対応
- SQL Server on EC2
- OSのインストールまではAWSが対応
- RDSを選ぶことも多い
- AZまたぎのフェイルオーバーやS3へのバックアップまでマネージドサービス
- RDSはバージョンアップも簡単
- バージョン指定
- スケジュール指定
- 変更適用
- SQL Server2008のEOSを理由にRDSを選ぶケースも増えてる
- Amazon FSx for Windows File Serve
- 3月から東京リージョン提供開始
- Windowsのファイルシステムと完全互換
- バックエンドはWindows Serverそのものを使っている
- パッチ管理不要
- 10GB/s のスループット、1msec以下のレイテンシ
- 今週のアップデートでオンプレのAD環境が利用可能に
- 他にも色々アップデートが予定されている。
- Amazon WorkSpaces
- VDI環境を提供するサービス
- 今まではWorkDocsしか使えなかったが、FSxが出てきてFSxを使えるようになった
- AWSとの連携が可能
コスト最適化
ワークロードとコストに応じた適正な選択が可能
- インスタンスファミリー
- EBSストレージタイプ
ライセンス調達の柔軟性
- AW組み込みのライセンス
- AWSアカウントに統合
- 従量課金 CAL不要
- 需要に応じた費用の最適化
- AWSによるライセンス管理
- BYOL
- MSとの別途契約
- 契約によるライセンス課金
- EC2のテナンシーとライセンスに注意
- BYOL可・不可と SAの要否が変わる
- 共有ハードウェアインスタンス
- 専用ハードウェアインスタンス
- Dedicated Hosts
- Dedicated Hostsの場合、CPUやスペックが見える。完全コントロールが可能
- Windows ServerもSQL ServerもBYOL可能
- SQL Serverは全テナンシータイプでBYOL可能 Dedicatedの場合はSA不要
- Windows ServerはDedicated Hostsの場合だけBYOL可能 CALは必要
- AWS License Manager
- 無償提供
- オンプレのライセンスも管理可能 クラウドとオンプレのハイブリッド
- ライセンス状況の表示やアラート定義が可能
WindowsオンプレシステムのAWS移行を考えてみる
ASP.NETの3層アーキテクチャの例
- ActiveDirectoryの移行
- オンプレ伸延
- 管理権限のフル管理が可能
- 運用が大変
- オンプレ・AWS間でDCをレプリケーション
- 既存環境の移行に向いている
- オンプレとAWSの間でDCのレプリケーション
- 移行後はAZ間のみでDCのレプリケーション
- オンプレ・AWS間で信頼関係を結ぶ
- 新規の環境構築に向いている
- オンプレ伸延
- VM(EC2)の移行
- AWS SMS(AWS Server Migration Service)
- Hyper-VやvSphereからVMを移行
- 利用手順
- コネクタVMのセットアップ
- 移行対象と移行の定義
- AMIの展開
- SMS自体は無料 ただし、EC2やS3に費用はかかる
- ライセンスタイプも選択可能
- CloudEndure Migration
- VM以外にもDBやベアメタル、別クラウドに対応
- AzureからAWSへの移行なども可能
- SMSと比較して幅広いOS、アプリ、DBに対応
- ブロックレベルでのマイグレーション
- ミドルレイヤの知識がなくても同じような感覚でマイグレーションできる
- AWS SMS(AWS Server Migration Service)
- 基本サービスの活用 ELB、EBS、S3、Glacier等
- VPC,Route53,ELB,AutoScall,EBS...
- フルマネージドサービスの有効活用
- AWS Directory Service for Active DIrectory
- Amazon FSx for Windows File Serve
- Amazon RDS for SQL Server
- SQLServerの移行
- オフラインにできる場合
- S3にバックアップ置いてRDS or EC2にリストア
- 運用・管理の効率化
- CloudwatchとSystemManager
- LambdaやStep Functionが便利
- AWS Systems Manager Patch Managerパッチマネージャー
- WSUSのように使える
- Cloudwatch
- 分散型の統計応報収集システム
- 移行→展開→運用→保守の流れの中で様々なAWSサービスが利用できる
まとめ
- AWSを使い倒そう
- スケール、俊敏性、コスト最適化
- WindowsワークロードをAWSで稼働させる際に使えるサービスと注意点の確認
さいごに
サーバーレスで開発していると、Windowsと関わる機会が少ないのですが、最近のWindows事情を聞くことが出来て有意義なセッションでした。 Microsoft、Windows周辺の技術についてもしっかりと抑えていきたいと思います!