【レポート】運用開始までわずか1ヶ月!Amazon ConnectとCRM連携で実現する未来のコンタクトセンター #AWSSummit #AWSSummitOsaka

【レポート】運用開始までわずか1ヶ月!Amazon ConnectとCRM連携で実現する未来のコンタクトセンター #AWSSummit #AWSSummitOsaka

Clock Icon2019.06.27

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大阪オフィスのちゃだいんです。

当エントリでは2019年06月27日に行われた『運用開始までわずか1ヶ月!Amazon ConnectとCRM連携で実現する未来のコンタクトセンター』に関する内容をレポートしたいと思います。

AWS Summit Osaka 2019 | 2019 年 6 月 27 (木) グランフロント大阪で開催

セッション概要

当セッションの登壇者及び概要は以下の通りです。

株式会社HEAVEN Japan サービス部
CRMシステム担当
村木 亜弥香氏


当社は検討開始から設計、オペレーター教育まで含め、わずか1ヶ月で従来のコールセンターから脱却し、ダイナミックにオペレーター数やフローの変更が可能なクラウドコンタクトセンター「Amazon Connect」を導入しました。またSalesforceのCRMであるService Cloudとシームレスに連動することでカスタマー・エクスペリエンス向上を実現しています。本セッションでは導入に至った経緯や、Amazon Connectの手軽さ、簡単さ、導入の効果を分かりやすくご紹介します。

レポート内容

会社概要

  • 大阪の河内長野市の会社
  • 下着の製造小売り業
  • 企業理念;Life is Happiness.
    • 女性の笑顔が溢れる企業を目指す
    • ミッション:Foucs on you.
  • 「適正下着」ブランドコンセプト
    • 年齢や体型体質の変化のある、お客様のライフスタイルにあった「適正下着」をご提案
      • 今まで:お客様が体型を無理やり下着に合わせる
      • これから:商品がお客様の体型に合わせる→お客様の本来の美しさを引き出す
    • 「適正下着」をつけるとみんな笑顔になる。そんな下着を提案していきたい
    • 「適正下着」の開発に様々な声を集める必要があるため、今回のサービス導入に至った背景がある

自己紹介

  • 村木さん
  • 新卒入社で現在4年目
  • 新人研修後、CRMシステムSalesforceの導入担当者に

アジェンダ

  • 1.導入前の弊社の悩み
  • 2.導入後の効果
  • 3.導入の決め手
  • 4.導入後の課題
  • 5.最後に

1.導入前の悩み

  • 下着市場全体は現在縮小しているが、同社は堅調に成長している
  • 適正下着のフィッティングは、靴と同様に大変デリケートであるため、サイズ提案が満足度に大きく影響する
  • 当初はJIS規格のを使用
  • セールスフォースで集約したデータを元に独自のサイズ表を作成した
  • 効果
    • 返却率:4.9%→2.27%
    • リピート率は従来の2倍に
    • アンケート「サイズぴったり」が50%から75%まで向上
  • ジャストフィットに向けた取り組み
    • お客様期待を超える体験を提供指定行くためにはコンタクトセンターの質を高めていく必要がある
    • メディア露出によるスパイク対策
      • 瞬間的なトラフィック急増に耐えられるシステムではなかった
      • 回線の不足など、ネットワーク上の課題も発生
  • ジャストフィット実現を目指した課題の整理
    • 1.ジャストフィットのための社内教育の向上
    • 2.コンタクトセンターの満足度の向上
    • 3.費用対効果に見合うシステムの導入
  • これら課題に対する3つに目標
    • サービス向上の研修制度を加速させたい
    • 適正なコストで最大化を目指す(日々の変動・売上に対する予測)
    • 営業を止めずに実施したい
  • 回線の課題に関して
    • 企業全体で回線8本、組織内で電話番号の数は5つを使用
    • つまり現状だと回線を取り合うような状況
    • 回線を増やすには最短で2ヶ月先
    • 営業時間による電話番号の切り替えも問題視されていた

2.導入後の効果

  • IVRの改善
    • IVR(Interactive Voice Response )とは、顧客からの入電の際、あらかじめ用意された音声による案内や、顧客の入電理由に応じた番号入力でコミュニケーターへ対応の振り分けを行うシステム
    • IVRが柔軟になり、現場の動きに合わせて変更が可能に
    • サービス導線がシンプルになり、留守番電話の数も減少。約37分の時間短縮
    • 電話待ち件数が、昨年1日56件だったものが9件にまで減少(6分の1に削減)
    • 呼損の削減で呼損を把握できるようになった
    • 感動したところ:従来だと録音機能がオプションだったが、Amazon Connect だとすでに含まれていた、S3に蓄積していた
  • 人材研修の改善
    • 録音機能でベテランの応対データを新人研修にフル活用
      • 研修期間が3ヶ月が1ヶ月に短縮できた
    • 充実した録音機能を活用し、サービス劣化に気づくことができた
      • 8年間全くテコいれていなかったダメなところの改善に着手。なんとこれを1日で改善した。
    • 対応課題がどこにあったのか判断できるようになった
      • スタッフの指導がたりなかったのか?コミュニケーションミスだったのか?などが判断できるようになった
      • これにより適切な指導ができるようになり、スタッフのモチベーション維持が可能に
      • 重要)スタッフのモチベーションはお客様の感じるサービス品質に直結するため、ここを改善できたのは大きい

3.導入の決め手になったこと

  • 低コスト
    • 比較した中での最も安かった既存コールセンターサービス
      • 7席、ランニングコスト8万、初期費用6万、通話料別
    • Amazon Connect
      • 12席、ランニングコスト・初期費用なし、通話料が5万5千円/月
  • 手軽さ
    • すぐ体験できイメージできる
      • コンタクトセンターの組織を作るのに数分
      • 録音データはS3に保存。ただし内部的にS3を使用しているためS3の存在を意識・考慮する必要なし
      • システム設計や構築よりも、サービス運用の中身に時間をかけられるようになった
      • 当初予定の3分の1で完了:予定より2ヶ月短縮で1ヶ月でローンチできた
  • CRM連携が簡単
    • 1時間程度でCRM接続が可能に
    • 同社はアマゾンのFBAをしているが、FBAのお客様から問い合わせはCRM連携でスピーディに確認できるので、応対の時間が短縮できた

4.導入後の課題

  • 1.留守番電話サービス
    • 留守番電話サービスがないため、現行サービスを併用中
  • 2.シドニーリージョンから東京リージョンへの切り替え
    • 電話番号が変わってしまうリスクへどう対応するか
  • 3.レポートの可視化にはBIツールが必要

5. 今後の展望

  • オムニチャネルの実現;どのお客様接点でも同じ接客品質
    • 複数のタッチポイント:実店舗、本社、取扱店
  • ベテランスタッフの対応モニタリングから教育土台を構築
  • CXの取り組み
  • サロンの顧客カルテを神ベースからタブレットに切り替え
    • 1日あたりの予約客数1隻増やすことができた

最後に

  • Amazon Connect のおかげで、適正下着の実現が前進し、コスト削減し、売上を達成できた
  • もしもAWSのサービスを始めて使うのなら
    • 請求書詳細のレポート提出を経理総務へできるように環境設定が必要
    • これをしないと過去の請求書詳細を遡ってエクスポートできないので注意
    • でもAWSの営業さんがフォローしてくれるので安心ください
  • 同社は「適正下着」というオリジナルコンセプトを広め、日本を超えた世界の女性の活躍を応援するグローバル企業を目指します。

感想

今の時代らしい顧客基点を徹底する同社の、コンタクトセンター機能をフル活用している素晴らしい成功実績だと感じました。

誰かのお役に立てば幸いです。それではまた。

 

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