[レポート]Anthos が変えるハイブリッドクラウドの形 #GoogleNext19

[レポート]Anthos が変えるハイブリッドクラウドの形 #GoogleNext19

Google Cloud Next'19 in Tokyoの「Anthos が変えるハイブリッドクラウドの形」のセッションレポートです。 Anthosはアプリケーションのリフト&シフトの課題解決に魅力的なソリューションだと感じました。
Clock Icon2019.08.01

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

Google Cloud Next'19 in Tokyoの「Anthos が変えるハイブリッドクラウドの形」のセッションレポートです。

https://cloud.withgoogle.com/next/tokyo/sessions?session=D2-3-S01

先日、Google が Anthos をアナウンスしました。まだ、どういうものなのか、何を実現するものなのか、深く理解している人は少ないと思います。 本セッションでは、Anthos が何を目指しているのか、何が実現できるのかというようなコンセプトから、Kubernetes、Istio などのコンポーネントに触れながら、これを利用することで何が変わるのか、技術者、ビジネス担当者それぞれの立場から見たメリットを合わせ、ご説明します。
長谷部 光治 氏 Google Cloud, ソリューションアーキテクト

背景

日本のエンタープライズITは変革がもとめられている

  • 開発手法の変革
  • スキルの変革
  • リソース配分の変革
  • 市場の変化

Anthosとは

「The future of cloud」に対するGoogleの答え

  • 2019/04にGoogle Cloud Next'19で発表
  • ハイブリッドマルチクラウドプラットフォーム
  • アプリケーション管理プラットフォーム

Anthosが目指すもの

3つの大きな価値

  • ハイブリッド&マルチクラウド
  • フルマネージド指向
  • オープンテクノロジー with Google

ハイブリッド&マルチクラウド

Google Cloud, オンプレ, AWSなど他社クラウドのリソースを活用できる

  • 既存リソースの有効利用
  • レギュレーション、社内ポリシーへの対応
  • コスト、特徴に基づいたクラウドの使い分け

社内ポリシーの都合により、オンプレでなければならない組織もある

フルマネージド指向

  • 価値のある業務に集中
  • Googleによるテスト、監査
  • 元々のオープンソースに準拠

GKE, Istio on GKE, Cloud Run, Kubernetes, Istio, Knative, ...

オープンテクノロジー with Google

2,000を超えるオープンソースプロジェクトへの貢献

  • Kubernetes
  • Knative
  • Istio
  • Tensorflow
  • ...

オープンソースエコシステム

  • Confluent
  • DataStax
  • Elastic
  • InfluxData
  • MongoDB
  • Neo4j
  • Redis Labs

主要オープンソース企業と戦略的パートナー湿布を推し進めている

Anthosの構成要素がもたらす価値

お客様に 変化の早い時代 に、間違いの無い選択 をして頂くため モダン最先端 、そして 競争力のあるプラットフォーム を より 使いやすい形 で、最大限の柔軟性 と共に提供する

3年後の未来でもどうなっているかは分からないので、変化に柔軟に適応できる状態にしておく

時代の流れ

ベアメタル -> 仮想マシン -> コンテナ

コンテナの特徴

  • ファイルサイズが小さい
  • アプリケーションに必要なものがひとまとめになっている
  • (仮想マシンに比べ)負荷が低い

なぜGoogleがコンテナを使うのか?

  • 開発速度を挙げて、新機能を早くリリースしたい
  • サーバーリソースを有効活用したい(使い切りたい)
  • 開発者は開発に集中したい

コンテナオーケストレーションの重要性

  • どのサーバー上に作る?
    • スケジューリング
  • サーバーが落ちたらどうする?
    • セルフヒーリング
  • 負荷が高くなったらどうする?
    • オートスケーリング

15年を超えるコンテナオーケストレーションの経験

Borgからはじまり、GKE、Anthosへ

Anthosのテクノロジースタック

画像のようにベースにはGKE, GKE On-premなどKubernetesがある。

Anthosの提供機能

  • コンテナオーケストレーション
  • サービスメッシュ
  • 設定、ポリシーの一言管理
  • コンテナへのマイグレーション

コンテナオーケストレーション

あるべき状態 を記述し、Kubernetesは その状態を保ち続ける ように動く

  • Kubernetes
  • 宣言型APIで実現
    • サービスディスカバリ
    • オートヒーリング
    • オートスケーリング
    • ストレージ連携

オートヒーリング

  • マニュアル対応とKubernetesのシステム対応

サービスメッシュ

マイクロサービス

  • 1つ1つのサービスが小さく、シンプル

メリット

  • 機動的な機能追加
  • 個別集中的なセキュリティ
  • 個別のテクノロジー採用

マイクロサービス間の連携が増え、管理が大変

  • どのように連携するか
  • どのサービスがどのサービスと連携しているのか
  • サービス間のセキュリティ認証、認可の担保はどうするか

これらを解決するのがサービスメッシュ。
AnthosではIstioが担当する。

設定、ポリシーの一元管理

  • マルチ、ハイブリッドクラスタの一元管理
  • 宣言型モデルと継続的モニタリング
  • シンプルなマイグレーション

コンテナへのマイグレーション

オンプレやGCE, その他クラウドの仮想マシンをコンテナ化して移行する

  • リフト&モダナイズ
  • 簡易性、最小限の労力、最小限のダウンタイム

ユースケース

Anthos on Edges

エッジロケーションにAnthos(GKE On-prem)を導入し、集中管理する。

  • 集中管理し、運用コスト低減
  • 簡易な導入
  • デフォルトでモニタリング

Anthos for Hybrid Cloud

レギュレーション、社内ポリシー的にクラウドに置けないアプリケーションをGKE On-premに、それ以外はGKEで稼働させる。

  • 一貫性を持った開発、運用
  • 柔軟な機能配置

オンプレに適するものはオンプレに

Anthos for Multi-Cloud

コスト、アプリケーションの要件、開発者の好みなどで、クラウドを使い分ける。

  • 最大限の柔軟性
  • 複数のクラウドでDR

まとめ

Anthosは「The future of cloud」に対するGoogleの答え

以下の3つにより、予測不能な未来に備える

  • ハイブレッド&マルチクラウド
  • フルマネージド指向
  • オープンテクノロジー with Google

感想

オンプレやAWSなどその他のクラウドで動作するVMをコンテナに自動変換し、Kubernetesに移行するMigrate for Anthosも提供され、アプリケーションのリフト&シフトの課題解決に魅力的なソリューションだと感じました。

参考リンク

Anthos - ハイブリッド クラウドとマルチクラウドのプロダクト
https://cloud.google.com/anthos/?hl=ja

Anthos を発表 : マルチクラウド環境に対応した全く新しいアプリケーション管理プラットフォーム
https://cloud-ja.googleblog.com/2019/04/new-platform-for-managing-applications-in-todays-multi-cloud-world.html

Share this article

facebook logohatena logotwitter logo

© Classmethod, Inc. All rights reserved.