[Amazon Connect] 発信者番号でフローの処理を分岐する

[Amazon Connect] 発信者番号でフローの処理を分岐する

Clock Icon2018.06.06

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1 はじめに

Amazon Connectでは、発信者の電話番号が取得できるので、それを基づいた処理の分岐が可能です。今回は、発信者の電話番号でメッセージを変えるフローを作成してみました。

2 問い合わせ属性で判定する

発信者番号で処理を分岐するには、問い合わせ属性を確認するブロックを配置して、$System.Customer Numberを確認するのが、最も簡単です。

確認する属性System を選択すると、Customer Numberも選択リストに現れます。 なお、電話番号は、E.164形式(日本の場合、+81で始まるやつ)で指定することに注意が必要です。

そして、分岐した後のプロンプトは、以下の2つを用意しました。

3 電話番号をDBで管理する

先の方法では、対象の電話番号を問い合わせフローべた書き となってしまっていますが、これをDBで管理するようにしてみます。

とりあえず雑にDynamoDBに、電話番号のリストを作ってみました。

Amazon ConnectからLambdaに送られるJSONは、以下のようになっており、発信者番号が入っています。

{
    "Details": {
        "ContactData": {
            "Attributes": {},
            "Channel": "VOICE",
            "ContactId": "305661db-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx",
            "CustomerEndpoint": {
                "Address": "+819012345678",
                "Type": "TELEPHONE_NUMBER"
            },
            "InitialContactId": "305661db-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx",
            "InitiationMethod": "INBOUND",
            "InstanceARN": "arn:aws:connect:ap-southeast-2:xxxxxxxxxxxx:instance/8db137d2-cacd-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx",
            "PreviousContactId": "305661db-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx",
            "Queue": null,
            "SystemEndpoint": {
                "Address": "+819012345678",
                "Type": "TELEPHONE_NUMBER"
            }
        },
        "Parameters": {}
    },
    "Name": "ContactFlowEvent"
}

JSONから発信者番号を抽出し、DynamoDBの電話番号一覧と比較して、リストにヒットすれば、{"result" : "true"} 、無ければ、{"result" : "false"} を返すコードが、以下のとおりです。

const AWS = require("aws-sdk");
const DynamoDB = new AWS.DynamoDB.DocumentClient({ region: "ap-southeast-2" });
const tableName = 'PhoneNumberTable';

exports.handler = async (event) => {
// 発信者番号
const phone = event.Details.ContactData.CustomerEndpoint.Address;
// DynamoDBの一覧取得
const db = await DynamoDB.scan({TableName: tableName}).promise();
// 発信者番号が一覧に存在するかどうかの確認
const result = db.Items.some( item => {
return (item.PhoneNumber == phone);
});
return { result : result };
};

問い合わせフローの方は、こんな感じになりました。着信を受けたらまずLambdaに制御を移し、戻り値でレスポンスを変えています。

AWS Lambda関数を呼び出すブロックでは、Lambdaのarnを指定しています。

問い合わせ属性を確認するブロックでは、resulttrue かどうかを条件に分岐しています。

Lambdaのコードでは、true(Boolean) で返していますが、問い合わせフローに戻った時点ではstringとして処理されています。

4 最後に

今回は、発信者番号に基づいて制御を変更する 問い合わせフロー を作成してみました。このような処理もLambdaを挟むことで、自由に応用が広がりそうです。

5 参考リンク

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Amazon Connect Administrator Guide

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