Snowflake Organizations開始手続き
データアナリティクス事業本部コンサルティングチームのnkhrです。
Snowflakeでは、Organizations機能により複数アカウントを作成、管理できます。本ブログではOrganization管理のためのORGADMIN Roleの有効化方法や、新しいアカウントの作成方法について記載します。
ORGADMIN Roleはデフォルトで無効となっているため、利用する際はSnowflake Supportへの問い合わせにより有効化します。
2021/10時点では、作成したアカウントの名前変更や削除は、Snowflake Supportに連絡が必要です。
目次
Organizations機能の概要
Organization機能により、以下が実施できます。実行にはORGADMIN Roleを利用します。
- 組織のSnowflakeアカウントを一元表示(Organization » Accounts)
- 新しいアカウントを作成 (Organization » Accounts » Create New Account)
- デフォルトでは25アカウントまで作成可能。増やす場合はSupport申請(CASE起票)
- 作成したアカウントはReader Accountのような制限はなく、Editionの選択も可能
- 組織で有効になっているリージョンのみ選択可(
SHOW REGIONS
コマンドで表示される地域のみ)
- アカウント間レプリケーション有効化 (ENABLE_ACCOUNT_DATABASE_REPLICATIONパラメータ有効化)
- organization管理の全アカウントの利用状況を集計 (ORGANIZATION_USAGE Schemaの利用)
- 例えば以下のようなViewが利用できる
- USAGE_IN_CURRENCY_DAILY :利用タイプごとのCredit利用状況とアカウントの通貨単位
- WAREHOUSE_METERING_HISTORY View : ウェアハウス単位のCredit利用状況
- METERING_DAILY_HISTORY View:日単位のアカウント別請求金額
- 例えば以下のようなViewが利用できる
ORGADMIN Role有効化申請
Snowflake Supportへの問い合わせ
Snowflake Supportへの問い合わせ(CASEの起票)には、別途Communityサイトのアカウントが必要です。最新の手順は、公式サイトを参照してください。
- Communityサイトのアカウント作成(Snowflakeアカウントとは別に必要です)
- Communityサイト:https://community.snowflake.com/s/
- 右上の[LOG IN]リンクからログイン、または、新規の場合は右下の[Not a member?]リンクから新規登録
- CommunityアカウントとSnowflakeアカウントの紐づけ申請
- Communityサイトへログイン
- トップ画面を下にスクロールし、[Support] > [SUBMIT CASE]リンクをクリック
- CommunityアカウントとSnowflakeアカウントの紐づけが行われていない場合は、SUBMIT CASEクリック時に、紐づけ申請画面が表示される
- Snowflakeアカウントの紐づけが行われていない場合は「Request for Access to Snowflake Support」ページが表示されるため以下の情報を入力
- Select your account type: Snowflakeユーザ(Trialではない)場合は「I am a Snowflake customer」を選択
- Cloud Service: AWS (Snowflakeを構築しているクラウドサービスを選択)
- SR Region: ap-northeast-1 (Tokyoの場合)
- Your Snowflake Account: (Snowflake URLの最初のピリオドまでの文字列)
- 大文字で入力する
- Cloud ServiceとSR RegionはSnowflakeのコンソールでユーザ情報(右上のドロップダウンリスト)から表示できる
-
申請が完了すると、[Support] > [SUBMIT CASE]の画面で[New Case]ボタンが表示される
-
Support CASE起票
- Communityサイトログイン後に[Support] > [SUBMIT CASE]をクリック
- CASE起票画面の上部の[New CASE]ボタンをクリック
- 情報を記入し[Submit]ボタンをクリック(日本語で記入したい場合は、英語/日本語を併記する)
<下記は記入例です>
- Type: Feature Request
- Serverity: Severity-4 (1-4を選択可能。1がCritical Serverityで4がLow Severity)
- Snowflake Account Name: <ドロップダウンリストから申請するアカウントを選択>
- Category: Snowflake Platform Management (Organization, Account, Database&Warehouse)
- Collaborator's Email: [email protected],[email protected]
- ログイン中のメールアドレス以外でCase起票の連絡を受け取るメールアドレスを登録可能
- カンマ区切りで複数記入できる
- スペースは入れてはいけない
- Subcategory: Organizations
- Subject: Request for enabling the ORGADMIN Role
- Description: 申請内容と申請対象のアカウントURLを記入
- 手続きが完了したらメール連絡がある
ORGADMIN Roleの利用
Support申請が完了すると、申請したSnowflakeアカウント内で、ORGADMIN Roleが利用できるようになります。
ORGADMIN ROLEはACCOUNTADMIN ROLEを使ってユーザや他のROLEに権限付与できます。ACCOUNTADMIN ROLEは強力なROLEのため、アクセス制御の考慮事項をに従った運用を行ってください。
ORGADMIN ROLEの権限付与
- ユーザに付与する場合
USE ROLE accountadmin; GRANT ROLE orgadmin TO USER "<your-user-name>"; USE ROLE ORGADMIN;
- Roleに付与する場合
USE ROLE accountadmin; GRANT ROLE orgadmin TO ROLE "<your-role-name>";
アカウントの作成
CREATE ACCOUNT
コマンドにより、新しいアカウントが作成できます。
2021/10時点では、作成したアカウントの名前変更や削除はSnowflake Supportに連絡が必要です。
USE ROLE ORGADMIN; CREATE ACCOUNT <NEW_ACCOUNT_NAME> ADMIN_NAME = "YourAdminName" ADMIN_PASSWORD = "YourAdminPassword" FIRST_NAME = "YourFirstName" LAST_NAME = "YourLastName" EMAIL = "[email protected]" EDITION = ENTERPRISE REGION = aws_ap_northeast_1;
- EDITIONは「STANDARD」、「ENTERPRISE」、「BUSINESS CRITICAL」から選択
- REGION_GROUPパラメータを指定可能。指定しない場合、現在のRegion Groupが設定される
// Region Groupの表示 SHOW REGIONS
- REGIONはSnowflake Region IDを設定する。設定しない場合は現在のアカウントのRegionが設定される
アカウントの確認
USE ROLE ORGADMIN; SHOW ORGANIZATION ACCOUNTS LIKE '<created_account_name>';
- アカウント作成時の戻り値JSONの「url」の値か、SHOWコマンドで表示した場合の「account_url」に表示されるURLにアクセスすることで、新しいアカウントにログインできる(ログイン時にパスワード変更が求められる)
- アカウント作成時に指定したメールアドレスにログインURLが届く